社会で問題視される医療格差
世界的に医療格差が進んでいるという実態があります。経済格差が進む日本では、所得による健康の差が大きくなっています。経済的に苦境に立っている人は健康的な生活をする余裕が無く、がんの早期発見と治療などが行えていないという現状があります。また医師に目を向けると、診療科目ごとに医師の数が偏っていて、人気のある診療科目に医師が殺到し、人気のない診療科目は人手不足になっています。医療格差の現状とその理由について見ていきましょう。
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所得の格差=健康の格差?
所得格差が広がるエリアでは、世界的に健康格差も広がっています。アフリカやアメリカではすでにその傾向が強いですが、所得格差が広がる日本でも健康格差が広がり始めています。経済的貧困に陥ると、体調が悪くても病院に行く余裕がありません。医療費を払う余裕も病院に行く時間的余裕もなくなるからです。さらに将来的な健康を考えて、メタボ対策や成人病対策を取る気持ちの余裕もないため、太りすぎてしまったり、栄養失調気味になる人も少なくありません。続きはこちら
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がん死亡率に地域格差があるのはなぜ?
がん死亡率が高い地域があり、調査結果によると東北地方以北にがん死亡率が高いエリアが集中しています。がん死亡率が高いのは、東北地方以北に医療施設が整っていないからでしょうか。または塩気の強い食事を楽しむ文化があるからでしょうか。しかし総合的に考えると早期発見と早期治療ができない、つまりがん検診を定期的にしていないことが最も大きな原因かもしれません。さらに言えば経済格差が、がん死亡率に結び付いていると考えることもできるのかもしれません。続きはこちら
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診療科目ごとに医師数に差がある?
診療科目ごとに医師の数が足りていたり、足りていなかったりします。このような診療科目ごとの医療格差は「充足度」という数値で測ることができます。医師志望の人にとっての人気のバロメーターになるでしょう。充足度が高いのは「形成外科」「小児外科」「美容外科」で、充足度が低いのは「リハビリ科」「救急科」になります。充足度の違いは、あくまで医師の中での人気の問題で、世の中の必要度とは違います。充足度が低いリハビリ科や救急科は、世の中の需要が高く広く門戸も開かれています。続きはこちら